Design
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最小限で、最大限機能するデザインとは?動物保護団体の切手デザインからの一回答 “Pro Wildlife – Stamping down on poaching”

瞬時にメッセージが伝わり、期待する意図に応じたアクションへとつながっていく。

最小限の情報と体験とで、いかに強く機能するデザインをつくるか?
その最も好例とでも呼べるような、ドイツにある動物保護団体「Pro Wildlife」による、絶滅危惧種の密猟禁止メッセージの伝達と、団体寄付のためのデザインより。

その手段としてここで用いられているのは「切手」です。
切手をメディアとして密猟禁止のメッセージを伝えながら、その購入によってPro Wildlifeへの寄付を募る、というしくみ。

ここでのポイントは、その切手にあるメッセージを伝え方と、使い手が切り取り、使われるまでの一連行為がどのようにデザインされたか?という点です。

Pro-Wildlife-Campaign1
Pro-Wildlife-Campaign2
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絶滅危惧種の動物がプリントされた切手シート。
そして、象牙やサイの角、サメのひれなど、密猟目的である希少部位がクローズアップされた切手、という構図。

この構図によって「切手を切り取る=狩りをし、希少部位を切り取る」という、疑似的な密猟行為を使い手にさせる事を通じ、寄付へのメッセージを伝えています。

“Every trophy costs a life. Your donation can save it.”
ー その獲物は、命と引き換えられたもの。あなたの寄付で、助けられるのです。


さらにここでは、部位がクローズアップされた切手が流通することによって、手紙を手に取る第三者へも密猟行為へのメッセージが伝達されるよう機能しています。

切手が、
手に取られ → 切り取られ → 貼られ → 流通される。
この一連の行為に対して、無理なく、無駄なく、寄り添うように、切手メディアが持っている特性が最大限に機能するようデザインを施す。

制作は、ドイツのデザインエージェンシー guertlerbachmann
最小限で、最大限機能するデザインとは?への真摯な問いと哲学が窺える、無駄がなく、洗練された、知性に満ちた提案と思います。


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