Inspiration
Leave a comment

Present POST “Products & Servicies” of the Year 2012

ofTheYear2012_ss

Present POST版の2012年「Products & Servicies」ベスト10をまとめてみました。

あまりに広すぎる領域の為、リストアップしてみるとどうにも偏り感が否めないなあ、という気も少々しますが、、、。

ちなみに、ここでは実際にリリースされたプロダクトやサービスだけでなく、アイデアやコンセプトについても含めています。

それでは早速。


10位 “偉人の生涯と筆跡カレンダー ミサワホーム”

gohho01

今年の、という枠に収めるべきでないものではありますが、25年周年というその継続性。

そしてそれだけの継続性を許容できる、企画としての強さ、という意味で挙げたいと思います。

世界や日本の偉人たちが、手紙や日記などに残したサインや数字などの手記。

毎年取り上げる偉人をテーマとして設定することで、それを収集し、パーツ化することで、カレンダーとして再構築する、というコンセプトです。

「過去の偉人」が、こうして「今と未来」を伝える「カレンダーというメディア」として、現代に浮かび上げていく、ということ。

「カレンダー」という枠組みでなく「時」という普遍性を持ったテーマにまで言及された、その強い企画に素晴らしさを覚えます。

松屋銀座7階・デザインギャラリーで行われた展示の壮観さは、静かながら圧倒的な光景でした。


9位 “Free Universal Construction Kit”

120515_free_universal_construction_kit_2

今年のバズキーワードの一つに挙げられるのが、「3Dプリンター」と思います。

比較的安価に手に入るようになってきた事による、モノづくりのプロセスの変化。

制作サイクルの短縮化や、プレイヤー(作り手)の移行、、、等々。

様々な引き起こされる変化が伝えられていますが、自分は「モノづくりのオープンソース化」という点に面白さを覚えています。

それを象徴的に示すのが、”Free Universal Construction Kit” プロジェクトでないかと思います。

一言で言うと、全く異なるメーカーのブロック同士でも、一杯つなげて遊ぶ事ができちゃう、というアダプターのパーツを配布するプロジェクトです。

ここで面白いのは、アダプターの3Dモデルをフリーで公開している、という点。

子どもたちは、色んな組み合わせをして遊びたいと思っている。

なら、自分たちでやっちゃえばいいじゃん、という発想。

これは単一企業ベースでは、なかなか出にくい発想であり、実現しえない試みです。

このようなプロダクトカルチャーの変化というのは、とても面白いテーマだなあと思います。




8位 “Smart Highway”

Smart_Highwayelectric_priority_laneStudio_Roose

スマートシティ、特に日本のスマートシティにおける抽象感と、インフラ感(ハード感)。

この実体が見えにくい、かつメーカー視点的な発想が主の今の状況というのは、未来の都市を考えるうえで、とても課題に感じています。

何か、ある意味最も未来的なテーマでありながら、アプローチとしては、最も前時代的な領域のように思えてしまうのです。

そんな中、スマートシティに対し意欲的に取り組むオランダで打ち出された、「Smart Highway」と題するこのコンセプトには、

「どうある事が、未来の街の姿なのか」。

その問いに対する、仕組み説明で完結しない、「光景」や「生活のビジョン」が、まず先にあるべきとする姿勢が明確に打ち出されていると思います。

だからこそデザイナーが初期段階からコミットするプロセスの違いが生まれているのだろうとも。

ビジョン一つを描き、まず示す事が持つ、推進力の強さを物語るコンセプトだと思います。




9位 “A Bridge in Paris”

A-Bridge-in-Paris-Trampoline-bridge

「橋をトランポリンにしてしまおう」という、ファンタジーのような発想の橋コンセプト。

これまで持っていた「橋」に対する価値観を、一変し、ファンタジーのようなある種の懐かしさとワクワクさをもって引きつけられてしまうとても素敵なアイデアと思います。

「川の上を、跳ねるように渡れたら」。

すごく素敵ですよね。

だれでも一度は子どもの頃思い描いた事があるかのような、企画の素直さそのものが本当に素晴らしいと思います。




6位 “Jamy”

Jamy3

「トースター」×「天気情報」という新たな組み合わせ。

「焼く」という、トースターが持つそもそもの機能に注目し、「その日の天気&気温情報」を焼き付ける、というプロダクトアイデアです。

超コモディティなプロダクトに対し、「コネクト」される事で価値はブレークスルーする。

それを事を示す、象徴的なアイデアでないかと思います。

例えば “Phillips Hue” のようなLED電球への価値変換や、“BioLite” のようなたき火ツールなど。

それを象徴するプロダクトが、多く今年発表&発売された事に多く見て取れると思います。

コネクトを前提として、価値を組み合わせるアイデアがより重要となってくるのが、今後の流れでないかと感じられます。




5位 “Vitamins – OUT OF THE BOX for SAMSUNG”

out-of-the-box

超逆転発想の「スマートフォンの取扱い説明書」のデザインアイデア。

説明書の “本” に本体を挟み込む事で、ページをめくるごとにステップが紹介されながら、一緒に触っていく事で学びが完了されてしまう、というものです。

ある人にとっては感じてしまう、デジタル機器への「抵抗感」。

それを緩和するために、本というアナログメディアを組み合わせることで、その抵抗感を減少する。

そして機器と連動しているからこそ、学びとしての実行力へさらに強度を与えて行く。

デジタルとアナログとにある、人によっては越えにくい壁は、どう埋めて行くべきなのか?

このアイデアには、その大きな課題に対し、一つのお手本とも言える解決策が示されています。

さまざまな同種の課題に対して、多くのヒントを与えてくれる、とても今日的なアイデアです。




4位 “Keyhole”

「カギを閉めたかどうかを記憶してくれるカギ」という、気づきそうで、だれも気づかなかった、超シンプルで普遍的なアイデアです。

カギを閉めるのに必要とされる動作にある、「鍵を差す」という行為。

そこに注目し、ラッチボタンを使用するというアイデアです。

ロックすると、「緑」へ。

解錠すると、「赤」へ。

カギを見さえすれば、カギのステータスがどこにいても、それで理解できる。

だれにでも分かり、行為がプロセスと直結している、極限までシンプルに、自然に設計されたデザインと思います。




3位 “パンダおにぎりベビー”

onigiri

それが、たとえ成熟しきった既存カテゴリーであったとしても、見方を変えるだけで、こうも価値は変わる。

「おにぎり」と「のり」。

当たり前すぎるほど、見慣れすぎたこの二つへの見方を変えるだけで、全く新たなコミュニケーションが生まれ、価値がより素敵なものへと変わる。

相手への愛情、そこで生まれるコミュニケーション、価値そのものの生まれ変わり。

アイデアという漠然とした概念の本質が、この商品にはあると思います。




2位 “Fruit Figures”

fruit-figures-campaign-sholz-friends-gessato-gblog-1

ドイツのオーガニックスーパーマーケット「Fresh` N’Friends」による、「おやつを食べるように、フルーツを食べてもらいたい」という気持ち。

その意図が、一目で分かる見事な企画と思います。

たった姿が変化するだけで、それまでのフルーツへの意識が、がらっと変わってしまう。

たった姿が変化するだけで、それまでの販売対象者が、がらっと変わってしまう。

姿は、その目的と、相手によって常に変化する。

そういった本質を示すアイデアです。




1位 Nike+ “FuelBand”

Nike-FuelBand1

やはりというべきかもしれませんが、“FuelBand” の革新性は、今年を最も象徴するプロジェクトであり、プロダクトであり、サービスであったと思います。

・サービスと人、プロダクトと人、それぞれをつなぐ事で生まれる、新たな生活への提案性の新しさ

・インターフェースの、超シンプルさ、クールさ、洗練性

・「着ける」こと自体に引き寄せられてしまう、プロダクトデザインとしての美しさ

・プロダクト恊働開発という、新たなクライアントとの関わり方への超成功事例

・広告という領域を越え、生活者と常にコネクトできるプラットフォームを確立する、という試み

プロダクトへコネクトする事が生む、新たなサービスの基軸というのは、8位で挙げた事項にも共通していますが、 “FuelBand” の浸透度の度合いは、ざっと挙げるだけでもやはり群を抜いたものであると思います。


プロダクトと、人のアクティビティとを、どうつなげていくか?

プロダクトと、人の感情とを、どうつなげていくか?

それが、「コネクト」という前提によって、より自覚的に、具体性を持って示されたのが、今年の特徴であったように思えます。

そして、こうしてまとめてみると、便利になるという事だけでない、感情面・生理面に訴えかけるプロダクトに、やはり人は引きつけられる、という事が改めて分かるのも面白い点です。

何か便利になればなるほど、むしろ人が持つ感情や生理へ立ち戻るベクトルの強度が増すかのような。

その反比例性が一番のキーワードなのかもしれません。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です